UYOの部屋/特別企画/サウンドカード デジタル入力への道

特別企画-SPECIAL-

番外編その5・SONY PlayStationの光デジタル出力改造(^^;

番外編その1・BSデジタル音声でビデオキャプチャ
番外編その2・間違いサンプリングレートの直し方
番外編その3・DATデッキに光出力
番外編その4・Roland SC-88の光デジタル出力改造

 そもそもは、ノイズが載りまくって聞くにたえないプレイステーション(SCPH-7000)の音質を何とかしたいと思い、蓋を開けて中を覗いてみたのが始まりでした。AVマルチ出力のピンアサインをテスタで調べ、そこから基板上を追っていくと‥‥そこには旭化成マイクロシステムのAK4309Bが載っていました。むむ、もしかして?と思い、データシートをダウンロードして調べてみると、AudioPCIのCODECであるAK4531と信号のフォーマットが一緒ではないですか!というわけで、あとはnekoさんが開発された、AudioPCIデジタル出力の回路を応用するだけだったのです。それでは、詳しい説明いってみましょう。

ご注意!

 当然ながら、この改造行為はメーカーの保証外となります。改造の責任は改造者本人が負うことになります。改造により発生した不具合や、デジタル出力した音声によって発生したトラブルに対して、私は責任を負いません。御了承ください。くれぐれも、ショートや接続ミスなどによる破損のないようお気をつけください。

#初版:1999/9/22
#図を1つ追加:2000/4/18
#旧版プレステの説明を追加:2000/6/8

1.用意するもの

 AudioPCI出力改造と同じものを用意します。
品目購入価格(x個数)備考
PlayStation -(x1) 私の持っている機種はSCPH-7000でした
TC9231N \850くらい(x1) 東芝製デジタルオーディオIC。光南電気(秋葉原ラジオデパート2F)で購入。
74HC04 or 74HCU04 \60くらい(x1) 汎用C-MOS IC。私は千石電商で購入。
TOSLINK TX(TOTX178) \500(x1) 光デジタルオーディオ送信用。TORX178(受信用),外付け部品とセットで秋月電子で売ってます。
コンデンサ(0.1μF積層セラミック) \50くらい(x1〜2) 電源安定用。
基板・ケーブル・コネクタ類 適宜。数百円 必要に応じて。
本体から引き出すケーブルは太くない方がいいです
ケース類 適宜。数百円〜 筐体内に実装するのは無理があるので、外付けにするのが無難でしょう。
 本体に内蔵するのはスペースの面から見てかなり難しいと思われますが、腕に自信のある方はフラットパッケージのICを用意してやってみるのもいいかもしれません。リアパネルに光デジタル出力端子があったら、きっと格好いいでしょうね(笑)
 工具のほうは、通常の電子工作程度のものがあれば十分です。本体側の加工でかなり細かい半田付け(SSOPチップの足(0.65mm間隔)に半田付け)があるので、先のとがった半田ごてがあると便利です。私は先が太いのしか持ってないので強引にやりましたが(^^;


2.プレイステーション本体側の加工

 まずはメインの基板を取り出すところから。某チップ付加改造の時なんかと同じだと思います(やったこと無いので知りませんが)。SCPH-7000の場合はこんな感じです。
  1. 裏の6つのネジを外して、上蓋をはずします。
  2. CDピックアップユニットからメイン基板のコネクタに繋がっているケーブルを外し、ピックアップユニットを取り外します。ケーブルを折ってしまわないよう注意しましょう。
  3. 電源基板からメイン基板のコネクタに繋がっているケーブルを外します。
  4. メイン基板を覆っている金属板を固定しているネジ3本を外し、金属板を取り除きます。この時メイン基板を痛めないよう注意してください。
  5. リアコネクタ付近に集中している5本のネジを外し、メイン基板を取り出します。
 メイン基板は金属っぽい板で覆われていますが、右半分はめくることができます(左半分は接着されているので簡単には取れません)。注目のD/Aコンバータ(AK4309またはAK4310)は基板中央やや上、板がめくれる部分の隅の方にあります。ここから信号その他の線を引き出すことになります。

上:SCPH-7000メイン基板。
右:D/Aコンバータ周辺。写真左下の「AKM」と書かれている小さなICがAKM4309B。

 本体から線を引き出すのは+5V,GND,MCLK,BICK(BCK),LRCK,DATAの計6本です。AK4309Bのピンは、上の写真の向きで左下から右に向かって1,2,3,...10番となっていて、各信号は
2番:+5V、3番:GND、6番:MCLK、8番:BCK、9番:DATA、10番:LRCK
となっています(右図参照)。なお、古いバージョンのプレステでは、ICの型番が「AK4309A(確認機種:SCPH-5500)」「AK4310(同SCPH-1000)」となっていて、ICの足の数が多くなっていますが、図の右端の薄く表示されている部分に足が増えているだけで、信号の取り出し場所はAK4309Bと同じです。
 +5VやGNDは近くの適当なパターンから引っ張ってきた方が楽ですし、DATAとLRCKはパターンを追って、先に繋がっているチップ抵抗の根元から持ってくるのが楽でしょう。MCLKは半田付けのできそうな場所が無く、BCKはパターンがチップの下に潜り込んでしまっているので、私はチップの足にケーブルを直付けしました。

 あとは引き出した線をまとめて本体の外に引き出します。私は筐体を加工したくなかったので、拡張端子の隙間から外に出しました。筐体には余分なスペースがほとんど無いので、ケーブルの引き回しには気をつけましょう。周りの部品の高さ以内に収めないと、元通りに組み立てるときに蓋が閉まらなくなります。


3.S/PDIF送信回路

 当初はnekoさんのページにあるAudioPCI出力改造の回路をそのまま使えばいけると思っていたのですが、後にAudioPCIとPlayStationの信号フォーマットに若干の違いがあることが分かり、結果としてかなり簡単な回路になりました。以下の図を参考にしてください。


(注) TOSLINKは製品によって接続方法が異なりますので、お手持ちの部品をご確認ください。
配線の色はが+5V、がGND、その他が信号です。色分けしてあるのは配線の混乱を防ぐためで(同じ色の線が重ならないようにしてあります)、他に意味はありません。


4.その他の加工

 私の場合は引き出したケーブルの先にコネクタを付け、基板に各IC類やTOSLINKを載せました。このように外付けにする場合、引き出すケーブルはできるだけ短くしましょう。あまり長くすると伝送不良の原因になり、ノイズが発生したり、PS本体を痛めたりしてしまう可能性があります。

 加工は以上です。光デジタル入力を持った機器に接続して、正常に音が聞こえるか確認してみましょう。出力サンプリングレートは44.1kHzです。


5.その他の注意など

 お手持ちのMD等に録音した音声などは個人的な利用にとどめ、著作権を侵害したりしないようご注意ください。




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